子供の運動後の踵の痛み、もしかしたらセーバー病かもしれません。

子供の運動後の踵の痛み、もしかしたらセーバー病かもしれません。

はじめに

発育期はまだ骨や腱の成長途中の段階のため、特有の病気が存在します。踵の痛みも、大人とは違う原因が隠れている事もあります。今日は踵の痛みの中でも、発達段階にしか起こらない「セーバー病」についてお話を進めていきます。

セーバー病とは

10歳前後の男児に多くみられる病気の一つです。和名では「踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)」とも呼ばれています。成長期に多く見られるため、成長痛として見逃される事も多いようです。
激しい運動後に踵の痛みを訴えたら、疑ってみても良いかもしれません。

セーバー病の原因とその症状とは

発育期には、まだ骨が成長段階にあります。大人とは違い、骨の末端部(骨端部)はまだ柔らかい軟骨用の組織になっています。
セーバー病では、まだ柔らかい踵の骨端部に対して、激しい運動を行う事により過剰に負担がかかってしまい、その部分に血流障害が起き、骨端部の壊死、または骨軟骨炎を引き起こします


症状として
✅踵周囲の痛み・腫れ
✅踵周囲の圧痛
✅歩行時痛・つま先歩き
といった症状が出てきます。初期症状として「じんわり痛い」といった表現をする事が多いようです。こういった表現をされたら、一度病院の受診をしてみると良いでしょう。

セーバー病を発症しやすい特徴とは

10歳前後の男児に多いセーバー病ですが、以下のような特徴に当てはまる場合、発症しやすいと言われています。
✅繰り返しのジャンプ動作を行う
✅偏平足
✅ふくらはぎが硬い
✅裸足で行うスポーツを行っている
こんな特徴があり、かつ踵の痛みを訴えていたら、セーバー病の可能性が高いかもしれません。

セーバー病の一般的な検査と治療法とは

【検査】
レントゲンで踵の部分の状態を確認します。
【治療】
治療は第一に局所の安静が選択され、過激なスポーツ動作はいったん中止します。痛みが長く続く場合、松葉杖を使用し、踵に負荷をかけないようにします。
一般的にはインソールの処方と、アキレス腱のストレッチが選択され、手術に至る例はほとんどありません。
【予後】
骨端線自体は15歳前後で閉じた状態になってしまうため、この症状で後遺症になってしまう事はなく、完治まで1年くらいかかってしまう事もありますが、予後は比較的良好です。

骨盤王国でのアプローチ法とは

【局所アプローチ】
踵の部分に繋がっているアキレス腱の硬くなっているであろう部分の緊張を緩和させていきます。アキレス腱自体は、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋)から繋がっているため、その部分に硬さがないか確認します。
腓腹筋の緊張はアキレス腱の緊張を生み出してしまい、ひいては踵の部分に負荷をかけてしまいます。まずはこの部位の緊張を落としていきます。


【全身アプローチ】
痛みの部位は踵にありますが、だからといってその部位だけを施術すれば良いというわけではありません。全身の施術を合わせて行う事によって「血液循環」が促され、その結果踵の部分の改善スピードも上がってきます。
それに加え「バランス」の観点からも全身のアプローチは必須です。なぜ、踵の部分に負担がかかってしまうのかを考えないと、なかなか痛みが引かない可能性もあるからです。
例えば、身体が前の方につんのめったような態勢を取っていると、それだけ、踵に対する負担は増加してしまいます。
【まとめ】
以上のような局所と全身のアプローチを、骨盤王国独自の優しいタッピング刺激を用いて施術していきます。振動を使う施術は痛みを伴う事もなくリラックスして受ける事が出来ます。

終わりに

今回は小児特有の踵の痛みである「セーバー病」についてお話していきました。お子さんが踵の痛みを訴えたら、一度骨盤王国にご相談ください。お力になれるかもしれません。