待ちに待った待望の赤ちゃんが誕生。周囲の皆が、赤ちゃんを取り囲んで歓喜に沸き、称賛し、あれやこれやとかわいい赤ちゃんの世話をやいてくれています。
大喜びの義母。誇らしげなお父さん。幸福と喜びに溢れかえった家族。
しかしその一方で、出産という人生最大の大仕事を終えたばかりの母親は、『私は?』という気持ちになっている方が実はとても沢山いらっしゃいます。
今、この記事を読んでいるあなたもひょっとしたらそうなのかもしれませんね。
いつも周りはお祭り気分でいるが、母親はいつもいつも実はとても大変。
赤ちゃんのお世話から、家のこと(家事)、旦那の帰宅待ち、更には買出しや日々のお買い物、そして、各種手続きや赤ちゃんの定期的な健診など。
母親の産後に待っているのは、
『やらなくてはならないこと、だ・ら・け!!!』
の現実。中には早々たる職場復帰をなしている方も沢山いらっしゃいます。
そして、日に日に益々、母親は体調を崩していく。これが、多くの母親の現実のようです。
そして、母親の身体は、
例えば、
・腰が痛い
・肩や背中、はたまた首のこりや痛み
・股関節の痛み
・便秘
・下肢の浮腫や静脈瘤
・貧血や冷え
・母乳分泌の悪化
・坐骨神経痛
・バスト、ウエスト、ヒップのたるみなどのお悩み
・孤独感
・疲労 等など
と、数え上げたらきりがないくらいのお悩み。しかし、子育てに休息はありませんよね。
因みに、もし仮に父親が母親と同じ様に、夜中も起きるなどして同じような子育てをしたとすれば、その時は確実に父親の心身は崩壊するとも言われているくらいです。
それほど、母親の負担は大きいということです。そして、背骨も骨盤も益々従来の動きを失い、お体本来の機能を失うと同時に体調をどんどん壊していきます。
この記事を読んでいるあなたも出産の経験があり、
そして、上記に記載したような悶々とした心身の状態や、産前・産後・育児期間といった時間と共に変化するご自身のお体の疲れ果てた変わり様。その様な何かしらの心身の変化や不安やお悩みを持っていらっしゃるのではないのでしょうか?
もう一度書きますが↓
例えば、
・腰が痛い
・肩や背中、はたまた首のこりや痛み
・股関節の痛み
・便秘
・下肢の浮腫や静脈瘤
・貧血や冷え
・母乳分泌が悪い
・坐骨神経痛
・バスト、ウエスト、ヒップのたるみなどのお悩み
・孤独感、イライラ、焦り
・疲労 等など
では、ここであげた中で、さていくつあてはまりましたか?実は、一つでも当てはまったということであれば必ず、『ペリネ』に何がしかの異常があります。
【豆知識:上記にあげた『ペリネ』とは・・・
ペリネのことをご存知のお母様方も多くいらっしゃることと思います。
産後、特に重要になってくるこのペリネ。もしご存知ではないお母様がいらっしゃいましたら、この機会に是非覚えて下さいね↓。
■ペリネとは、直訳すれば会陰部という日本語があてはまりますが、今回は、『骨盤底筋群も含めた会陰部』という意味合いで理解していただければと思います。ペリネの働きや、機能の低下によって、下腹部のポッコリや、便秘、尿漏れ、将来的には子宮脱、その他、様々なリスクを負うことになります。とは言えども、そもそもペリネの位置ってどこ!?と思う方も多いかと思いますのでここでは文章ではなく写真を見て何となくペリネの位置をお分かりいただければ結構かと思います。】
そこで、これらを解決するためには『さてどうしたらいいものなのか』とお悩みになられる方もここでは沢山いらっしゃることと思います。
この記事では、産後のペリネに対しての、自宅でのケアーの方法としてのエクササイズをご紹介してみます。
因みに今回は、産後のお母さん方、皆さんにお勧めではありますが、
そんな中でも特に、『偽性坐骨神経痛』のお母さんに特にお勧めになっております。
つまり、本当の坐骨神経痛ではなく、『偽性坐骨神経痛』でお困りのお母さん方にとって有益なお話しとなっております。
では、どんな方が偽性坐骨神経痛かというと・・・
・病院でレントゲンやCTスキャンでは発見できず異常はないと言われた方。でも、痛いという方。
・抗炎症剤もほとんど効果がなく、まだまだ痛いという方。
こういう方は偽性坐骨神経痛である可能性が非常に高いです。
症状としましては・・・
・身体を動かしている最中に神経が圧迫されて痛みが起こります。
・そして、この種の痛みの多くは片側だけに起こり、腰にあるえくぼのような窪み部分に、その痛みが出ます。
・更に、ふともも周辺にちょっとした痛みとして感じることもあります。
・しかし、本当の坐骨神経痛のように下肢まで及ぶことはありません。
これが、偽性坐骨神経痛の方の症状なわけです。
そもそも、妊娠中や産後の腰痛で苦しむ女性は沢山います。その中でも、頻発するケースは、坐骨神経痛によるものではなく、仙腸関節を始まりとする痛みであって、その元となるのが靭帯を緩くする妊娠性女性ホルモンなのです。
このホルモンの作用によって仙腸関節の可動性が増して、時にそれが度を越してしまい、骨盤を形作っている骨一つ一つがそれぞれに可動性をもつために、上記に書いた症状が出てしまいます。
ただし、これらの苦しみの解決法に、痛みを誘発する動きの管理法があることを覚えておいて下さい。
そして、今回は偽性坐骨神経痛でお困りのお母さん方に特にお勧めと書きましたが、
その中でも、特に・・・
- 仰向けに寝た姿勢
- 寝返りをうつ時
に症状が誘発されるお母さん方に向けて書いております。(尚、次回の偽性坐骨神経痛の改善法では、今回の続きで、ベッドから起き上がる時、ならびに前屈みから身体を起こす動作でお困りのお母さんに向けて書く予定にしておりますので、どうぞお楽しみに!)
ではまず、①仰向けに寝た姿勢についてです。
仰向けに寝ても大丈夫なのは身体が十分に伸展している時だけです。
身体を伸展させるには、椅子の上に足をのせて横になる魔法のポーズや、パートナーの力を借りて背中を伸展させた姿勢を取って下さい。
仰向けで寝て自分で背中を伸展させるには、ペリネをしっかりと収縮させて息を吐きながら、猫がしっぽを巻き込むような動作で骨盤をかすかに浮かせます。※痛みで動けなくなるということがないようにしましょう。
次は、骨盤をあげるのと同時に骨盤を回転させるのがポイントになります。
この状態で可能な限り肩からお尻を遠ざけるようにして、腰のえくぼ状の窪みの部分を床に密着させて姿勢を整えます。
※坐骨の下にクッションを置くと正しい姿勢を保てます。反身や屈伸した姿勢は痛みを誘発します。場合によっては身動きがとれなくなりますので注意してください。
次に、②寝返りをうつ時についてです。
寝返りをうつ時の身体をねじるという動作で痛みが起こります。肩から腰までをひとかたまりにして、身体全身を一度に回転させ寝返りをうつことが重要です。
つまり、身体をひとつのかたまりにするということです。
仰向けに寝て両足を曲げ片方だけを腹部に引き寄せます。その際、骨盤を動かさず、そけい部の屈曲作用だけで可能な限り足を高く引き寄せましょう。引き寄せた足と同じ側の腕を伸ばして膝の外側に当て、肘を曲げないために手のひらを外側に向けましょう。
更に、顎を引き、息を吐きながら頭と肩を回すと肩と一緒に膝と腰も回転するはずです。(写真よりももと顎を引きましょう)
全身が同じタイミングで回転するので、背骨が曲がったり捻れたりすることはありません。
息を吐きながら行えば力もいらず、静かに身体を回転させることが可能です。
再び仰向け寝の姿勢に戻りたい時には、膝に当てていた手で膝がしらをつかみ、床に伸ばしていた手腕で床を力強く押します。そして、床に伸ばした足を中心に身体を回転させて仰向けに戻ります。
※注意点
肩だけが先に行くことで骨盤が置き去りにされると痛みが起こって動けなくなります。また、骨盤だけを片方に傾けて、肩が置き去りにされると、同じように痛みで動けなくなります。
次回は、先程も書きました通り、今回の続きで、『偽性坐骨神経痛の改善法。ベッドから起き上がる時、ならびに前屈みから身体を起こす動作でお困りのお母さんに向けて書く予定にしておりますので、どうぞお楽しみに!