雑誌やテレビでも産後のダイエットの特集記事や番組をよく見かけます。 妊娠、出産を経験した女性の大半は産前より体重が増えたり、体型が変わったりする変化があり、焦りや不安に感じているかもしれません。
しかし、意外かもしれませんが、巷で紹介されている様々なダイエット方法が実はあまり意味がないということをご存知でしたでしょうか?
産後すぐにやらないといけないことは、ダイエットではなく、体を立て直すことが重要なんです。そこを蔑ろにしてしまい、ダイエットを頑張っているのに痩せない、痩せたけどリバウンドしてしまうことにもなります。
体の建て直しが出来たら、自然と体重が落ちやすくなります。ですので今、あなたがどんな体型でも悲観するのは早すぎるかもしれません。
妊娠時の脂肪は意外と簡単に取れる!?
産後、多くの女性が頭を悩ます問題の一つが「脂肪」です。特にお腹周りはもちろんのこと、臀部から太ももまで及びます。
この脂肪をどうにかしようとテレビや雑誌でも〇〇ダイエットのような奇想天外なダイエット法も出ておりますますダイエットしないとと拍車をかけてしまっています。
もしかしてあなたもそれらに踊らされてはいませんか?
実はそこには数字のマジックが隠されているんです。妊娠時の脂肪というのは、実はほとんど苦労せずに解消されてしまうのです。
妊娠して体重が10キロ増えたとして・・・内訳は
赤ちゃん 3キロ
羊水 2キロ
肥大した子宮 1キロ
増加した血液など2キロ
というように、もうお分かりかもしれませんが純粋な脂肪はわずか2キロにしか過ぎないということです。
ただし、妊娠中にたくさん食べて劇太りしたとかは話が変わりますが。。。
ということでこの2キロの脂肪は、普通に母乳育児をしていればいずれなくなっていくものです。たとえ粉ミルクと混合したとしても半年もしたら2キロの脂肪は消えてしまいます。
逆に無理なダイエットは母乳の出を悪くするばかりでなく、代謝を下げてしまう原因にもなり今後のリバウンドなどのリスクを高めてしまうことになります。
産後半年間の過ごし方が今後を左右するかもしれない
先ほども申しましたが、ダイエットするより体を立て直すことが大事です。
でもそれはいつから開始したらいいのでしょうか。それは出産後1日目から始まっています。
出産したらお母さんの体は簡単に表現したら組み立てた積み木を崩した状態といえます。 ばらばらになった状態から一つ一つ積み上げていくことで理想の体に作り変えていくことが出来るのです。
体は約半年で産後の体をほぼ完成させてしまいます。出産後半年以内に始めることが出来ればそれに越したことはありません。
もし半年を過ぎた場合でも遅れを取り戻すことは可能です。一緒に頑張りましょう!
体の建て直しには絶対知っててもらいたい 骨盤底筋群と腹筋の話
産後、体の筋肉の中で、一番壊れてしまっていて、再建が最も必要な箇所は何処かといわれたらズバリ「骨盤底筋群」と「腹筋」の二つです。
出産時、赤ちゃんが産道を通って産まれてきますが、その際に膣が大きく広がります。この膣は骨盤底筋群を貫いています。 赤ちゃんが通るほどの大きさまで広がるわけですから破損してしまいます。
また、通常分娩はもちろんのこと、帝王切開でも骨盤底筋は緩んでしまいます。
筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典 ナツメ社
腹筋もまた妊娠、出産で損傷してしまいます。
臨月あたりになると、ウエストサイズは妊娠前に比べて40センチほど大きくなっています。このとき腹筋(腹直筋)が大きく引き伸ばされて緩んでしまったと思われがちですが、実は白線というお腹の中心を走行する縦の線が左右に引き伸ばされてしまっているんです!
腹筋が特殊な状態になっているのが問題。
骨盤底筋も、腹筋もどちらも「損傷」していることで弱くなっているので、腹筋運動などすると逆効果になります。
骨盤底筋群 エクササイズ
出産時にいためた骨盤底筋群を少しずつ動かしてみましょう。
でも、無理は禁物です。ポイントは痛みを感じない程度に、じっくりゆっくりやりましょう。
一日3~5回が目安です。
図のような姿勢で肛門を軽く閉めた状態で5秒。
今度はおしっこを止める感じで5秒。
痛みがないようなら、両方を同時に5秒。一呼吸休んで再度繰り返す。コレを10回します。
仰向けに寝て、両手はお腹の上に置き、膝を立てます。
おへそを天助運医務課って持ち上げる感じで、少し腰を持ち上げます。 肛門を閉め、おしっこを止めるような感じで5秒キープします。
ゆっくりと腰を下ろして一呼吸休みましょう。 コレを10回繰り返します。
簡単そうに見えて意外とこの運動は意識してやらないと効果が半減します。
これは産後3~4日目から出来る運動です。
体の建て直しが一番の近道
如何でしたでしょうか。 産後すぐは「骨盤底筋群」と「腹筋」が損傷しています。無理な運動は禁物です。
また雑誌でも書籍でも正しい姿勢はコレ!などの紹介がありますが、無理に正しい姿勢をしても苦しいので、体の再建をしてから正しい姿勢をしていきましょう。
それまでは楽な姿勢を優先したほうがいいでしょう。
産前より美しい体型も手に入れるのは日々の地道なケアにあります。頑張ってください!